施工① 仮設〜躯体工事
対象講義: BASIC講義(施工・鉄筋コンクリート/鉄骨/木造編)、基礎講座第2〜3回。施工は「図面用語 + 数値基準 + 施工順序」の三拍子。断面図・フロー図を自分で描けることが暗記の前提です。
1. 土工事・山留め
| 項目 | 基準・ポイント |
|---|---|
| 根切り | 布掘り=基礎線の外側300〜600mm、総掘り=地下1階・山留め用に1,000mm程度 |
| かま場工法 | 集水場所を掘って水中ポンプで排水。最も簡易だが支持力低下に注意 |
| ウェルポイント | ヘッダーパイプ+ライザーパイプ群で地下水位を下げる(深度5〜6m/10〜12m) |
| ディープウェル | 井戸を掘って深く降水。大きな水位低下が可能 |
| 山留め支保工 | 水平切ばり・火打ち。矢板(シートパイル)・親杭横矢板等 |
地下水位対策は「集める(かま場)→周囲から抜く(ウェルポイント)→深く抜く(ディープウェル)」の順で深さが増す。問題は「どの工法がどの条件か」を聞くことが多い。
2. 基礎・地業・杭
- 地業: 地肌・砂利(砂)・割栗・捨てコンクリート・杭地業(支持地盤に荷重を伝達する順に強くなる)
- 杭の種類: 支持杭(硬い層まで貫く) vs 摩擦杭(摩擦力で支える)
- 工法: プレボーリング/中掘り(既製杭)、場所打ちコンクリート杭、リバースサーキュレーション(大深度)
「セメントミルク工法」は坑壁保護に安定液を使う→○ではなく「安定液」を使う工法(解答は工法名と役割の対応を間違えさせる設問が多い)。
3. 鉄筋工事
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 鉄筋相互のあき | d×1.5・粗骨材最大寸法×1.25・25mm の最大値 |
| かぶり厚さ | 部位・耐火規定による(図で位置を確認) |
| フックの余長 | 180°=8d以上、135°=6d以上、90°=4d(6d)以上 ※数字を大きい順に覚える |
| 継手 | ガス圧接・溶接・機械式・重ね継手(定着長さ確保、ずらして配置) |
| 柱の部材名 | 主筋・あばら筋(スターラップ)・帯筋・フック |
4. 型枠工事
部材名を断面図で覚えるのが鉄則:
「支柱パイプサポート高さ3.5m超→水平つなぎ2.5mごと」という数値はチャレンジ問題でそのまま出る。
5. コンクリート工事
- 構成: セメント+水+細骨材(砂)+粗骨材(砂利)+空気。空気量が多いとワーカビリティ↑・凍結融解抵抗↑
- 水セメント比: W/C×100% を小さく(強度・耐久性向上)
- 打重ね時間間隔: 外気温25℃未満=150分以内、25℃以上=120分以内(超過→コールドジョイント)
- 練混ぜ→打込み終了: 限度時間のフロー図(工場→輸送→受入検査→運搬→打込み・締固め→養生)
コールドジョイント(打重ね面の不連続)は「打重ね間隔超過」が原因。順序と時間の組をセットで覚える。
6. 鉄骨工事
- 流れ: 工作図→現寸→けがき→加工→組立て溶接→現場建方
- 加工: 切断(機械/ガス/プラズマ、せん断は板厚13mm以下)、孔あけ(同13mm以下はせん断可、ボルトdに対する孔径D)
- エンドタブ: 溶接の始端・終端の欠陥防止補助板(原則取付け)
- スカラップ: 溶接線交差を避ける扇形の切り欠き
- 建方: 積上げ方式=各節ごとに全平面積上げ。建入れ直しはジャッキ/ワイヤ/ターンバックル
- 高力ボルト: 締付けは一次締め→マーキング→本締めの2回(トルクコントロール法/ナット回転法)
- 柱脚: 全面塗り・おと詰め・中心塗りの3方式
「建入れ直し用ワイヤロープは倒壊防止用と兼用可」という細かい条文が○×問題になる。細部は講義内の図版+条文を対応づけて。
7. 木造(在来軸組工法)
- 部材名: 土台・柱・梁・桁・母屋・垂木・間柱・筋交い。同じ木材でも部位で名前が変わるのが混同ポイント
- 木材の性質: 繊維方向に強く直交方向に弱い(収縮・割れも方向依存)
- 接合: 仕口・継手の形式、金物補強(構造用製材)
- ツーバイフォー(枠組壁工法): 在来軸組との違い(壁で支える vs 軸組で支える)
「部位による名称」は試験頻出。「梁(はり)」と「桁(けた)」、「母屋(もや)」と「垂木(たるき)」を図上の位置で区別する。
確認問題
Q1. 鉄筋相互のあきに要求される3つの数値は?
d(呼び名)の1.5倍、粗骨材最大寸法の1.25倍、25mm — このうち最大のもの。
Q2. 打重ね時間間隔の限度は?
外気温25℃未満→150分以内、25℃以上→120分以内。超えるとコールドジョイント。
Q3. エンドタブの役割は?
溶接の始端・終端の欠陥防止のための補助板。溶接終了後除去するのが原則。