計画・環境 学習ガイド
対象講義: BASIC講義(計画全6回・構造名の環境2回)、基礎講座第1回(環境工学)。範囲が広い分、用途別の数値と環境工学の基本式を表で固めるのが得点パターンです。
学び方
計画分野は「建物用途ごとの計画要点」を施設別に表で整理するのが近道。環境分野は換気・温熱・日照・音響・色彩の5ブロックに分けて、それぞれ「定義式+単位+代表値」を1セットで覚えます。
1. 施設別の計画要点(頻出)
| 施設 | 計画の要点 |
|---|---|
| 住宅 | プライバシーの距離、LDKの動線、日照・通風(南側リビング)、収納率 |
| 集合住宅 | 住棟計画(片面廊下/中廊下/スキップ)、共用部、駐車場・駐輪場の計画 |
| 店舗 | 売場動線・荷さばき動線の分離、什器の寸法、視認性 |
| 事務所 | コア計画(EV・階段・トイレの配置)、フレキシビリティ(賃貸区画)、標準階の使い勝手 |
| 学校 | 教室の日照(東・南面)、特別教室の隣接関係、避難経路、体育館との分離 |
| 保育・幼稚園 | 園児の目線(低い天井・小スケール)、保育室の南東向き、遊戯室との関係 |
| 図書館 | 書庫(集約)vs 開架閲覧室、静穏・直射日光回避、貸出カウンターの位置 |
| 病院・診療所 | 患者動線とスタッフ動線の分離、待合・診察・処置の流れ、ナースステーション位置 |
| 社会福祉施設 | バリアフリー全般、プライバシーと見守りの両立 |
「どの用途で何を優先するか」を一言で言い換えられるように(例: 学校=日照と避難、図書館=静穏と書架、病院=動線分離)。
2. 面積・寸法・バリアフリーの基準値
- 建築面積の目安: 用途別の一人当たり面積・居室面積の基準は図表で確認
- 寸法設計: 家具・人の動作寸法(標準モジュール100mm単位)
- 車いす使用者の寸法: 車いす本体幅約60cm、回転に必要な寸法(廊下幅・便所広さ)
- 駐車場: 普通車の1台寸法(2.5m×6.0m等の目安)、駐車スペースの直角/斜め/並列の効率
- 地域計画・都市計画: 用途地域と建蔽率・容積率の関係(法規ページと連動)
数値は「基準値か目標値か」で違う。建蔽率・容積率は法規制値、計画書に載る標準面積は目標値(法的強制力なし)。混同しやすい。
3. 環境工学 — 換気
- 必要換気量: CO₂濃度を基準以下に保つ量(1人当たり約20〜30㎥/h 目安)。式: Q = 発生量 / (許容濃度−外気濃度)
- 換気回数: 換気回数 = 1時間の換気量 / 室容積(回/h)
- 換気方式: 第1種=機械給気+機械排気(大空間・クリーン度が高い)、第2種=機械給気+自然排気、第3種=自然給気+機械排気(台所・便所)
- 空気汚染物質の許容量: CO₂ 1,000ppm・CO 6ppm・浮遊粉じん0.15mg/㎥・ホルムアルデヒド0.1mg/㎥
4. 温熱・伝熱・結露
- 熱の伝わり方3種: 伝導(固体内)・対流(流体)・放射(電磁波)。壁体では境界層+材料層を通した熱貫流
- 熱貫流率U・熱抵抗R: U=1/ΣR。断熱性能はUが小さいほど良い
- 結露: 空気中の水蒸気が露点以下の面で凝縮。対策=断熱+防湿層+換気
- 日射・日照: 終日日射量は南面が冬大きい(夏至は東西面が大きくなる)→「夏涼しく冬暖かい」南面計画の根拠
「水平ルーバーは西日を遮り、縦ルーバーは夏の南面日射を防ぐ」の対応は定番。○×問題で方向を入れ替えて出される。
5. 音響・色彩
音響
- 音圧レベル(dB)、音の三要素(大きさ・高さ・音色)、残響時間、吸音と遮音の違い
- 吸音=室内の反射を抑える(多孔質材料)、遮音=外部への漏れを抑える(質量・気密)
色彩
- マンセル表色系: 有彩色=色相・明度・彩度の3属性(例: 5YR 7/15)、無彩色=N+明度(N9・N5・N1)
- 色相環: 赤R・黄Y・緑G・青B・紫P系の10色相
- 対比効果: 明度対比・色相对比・面積効果(面積が小さい部分には明度・彩度の低い色を選ぶ)
確認問題
Q1. 換気回数の定義式は?
換気回数 = 1時間の換気量 / 室容積(回/h)。
Q2. 第1種換気方式の構成は?
機械給気+機械排気(両側ともファン)= 第1種。大空間(映画館・劇場等)に適す。第3種(自然給気+機械排気)は台所・便所。
Q3. 面積効果(色の選び方)として正しいのは?
面積の小さい部分には明度・彩度の低い色を選ぶ(大きな面積で強い色はうるさく見える)。