法規 学習ガイド

対象講義: 養成アプローチ法規 第1〜6回、BASIC講義(法規・施工編)、基礎講座第5回。法規は「理解」より「条文の配置と数値・用語の正確さ」が得点源。丸暗記ではなく体系図で場所を覚えるのが近道です。

学び方の全体像

①法令の階層(憲法→法律→政令→省令→告示・条例)を図で押さえる → ②建築基準法の章立て(どの章に何があるか)を鳥瞰 → ③用語の定義(建築物・特殊建築物・建築設備・地階…)を正確に → ④手続き・届出を「誰が・どこへ・いつ」で表にする → ⑤建設業法・労働系・環境法規の頻出数値を潰す、の順。

1. 法令の階層と「用語の読み方」

憲法 法律(建築基準法・建設業法…) 政令・省令・告示・条例・規則・通達
用語意味例(100㎡の場合)
以上その数を含む100㎡以上 = 100㎡≦x
以下その数を含む100㎡以下 = x≦100㎡
超過・を超える含まない100㎡超 = 100㎡<x
未満含まない100㎡未満 = x<100㎡
「但し書き」は条件付きの例外・緩和。選択肢では但書を削った文が正解に見せかけて置かれることが多い。括弧書き(例: (高さ1.2m以下の部分を除く))も同様。

2. 建築基準法の構成(地図)

章内容押さえるもの
第1章総則・用語の定義建築物・建築設備・特殊建築物・地階の定義
第2章(第1〜4節)単体規定敷地と道路・構造強度・防火・避難・内装制限・建築設備
第2章(第5節〜)集団規定用途地域・建蔽率・容積率・高さ制限・日影規制
第3〜7章建築協定・審査会・雑則・罰則章の存在と位置だけでOK
単体規定=建物1棟の性能(その建物が安全か)、集団規定=まちとの関係(周辺環境・用途に合うか)。この切り分けだけで大量の条文が整理される。

3. 重要用語の定義(頻出順)

4. 手続きと届出「誰が・どこへ・いつ」

手続き提出者提出先タイミング
確認申請書建築主建築主事・指定確認検査機関着工前
完了検査申請書建築主建築主事・指定確認検査機関工事完了後4日以内
建築工事届・建築物除却届(床10㎡超)施工者都道府県知事着工前
型枠支保工設置計画届(高さ3.5m以上)事業者労働基準監督署長開始の14日前まで
道路占用許可 / 道路使用許可施工者道路管理者 / 所轄警察署長その都度
特定建設作業実施届(騒音・振動)施工者市町村長作業開始の7日前
「建築主→確認検査」「施工者→知事/監督署」で提出者をまず切り分ける。試験の誤り選択肢はだいたい提出者を入れ替えてある。
確認済証が必要な規模(都市計画区域等): ①特殊建築物で延200㎡超 ②木造以外で階数2以上または延200㎡超 ③木造で階数3以上または延500㎡超。→ 「特殊建築物」「木造/非木造」「階数と面積の閾値」の3要素で分解して覚える。

5. 建設業法の数値

項目基準
特定建設業(下請8,000万円以上・建築一式)監理技術者の配置が必要
許可不要の軽微な工事建築一式1,500万円未満、又は木造住宅150㎡未満、その他500万円未満
主任技術者工事金額に関わらず元請・下請すべての現場に配置
監理技術者特定建設業者の元請現場(下請8,000万円超)
専任技術者公共性のある重要工事(建築一式9,000万円超・他4,500万円超)
大臣許可 / 知事許可2都道府県以上に営業所=国土交通大臣 / 1つ=知事(営業所のある県)
「下請にも監理技術者が要る」は× — 監理技術者は元請のみ。下請は主任技術者。「A県に営業所があるからB県で工事できない」も×(許可は営業所の場所で判断)。

6. 労働基準法・労働安全衛生法

項目基準
労働時間1日8時間・1週40時間(書面協定+監督署届出で延長可)
休憩労働6時間超→45分、8時間超→1時間
休日毎週1回 または 4週4日
前借金相殺禁止(賃金と相殺してはいけない)
総括安全衛生管理者常時100人以上の事業場
統括安全衛生責任者元請+下請あわせ常時50人以上の現場(元請が選任)
元方安全衛生管理者元請・各現場に専属(技術的事項を管理)
雇入れ時教育新規雇入れ時は必須(安全衛生教育)

7. 環境法規(騒音・振動・廃棄物・リサイクル)

法律規制値・ポイント
騒音規制法85dB以下、午後7時〜午前7時作業禁止、1日10時間以内・連続6日以内。くい打機(もんけん式除く)・さく岩機・プラント
振動規制法75dB以下(他は騒音と同じ)。適用除外: もんけん・圧入式・油圧式
廃棄物処理法一般廃棄物と産業廃棄物の分類。汚泥・廃油・廃プラ・ガラスくず・コンクリート等=産業廃棄物。「自らの産業廃棄物は自ら処理」(事業者責任)
建設リサイクル法特定建設資材4種: コンクリート(鉄含む)・コンクリート単体・アスファルトコンクリート・木材。ガラスくずは含まない(頻出ひっかけ)

確認問題

Q1. 「床面積100㎡超の建築物」に100㎡の建物は含まれる? 100㎡ 「超」=含まない(右側のみ)
含まれない(「超」はその数を含まない)。「100㎡以上」なら含む。数直線で「●=含む/○=含まない」をイメージ。
Q2. 事務所は特殊建築物か?
NO。特殊建築物は別表第一の用途(学校・病院・劇場・ホテル・共同住宅等)。事務所・市役所・銀行は含まれない。
Q3. 特定建設資材にガラスくずは含まれる?
含まれない。特定建設資材はコンクリート(+鉄)・アスファルトコンクリート・木材の4種。